commmons SPECIAL

――そもそもcommmonsを設立したのは、どのような理由からだったのでしょうか？

みなさんもご存じのように、CDを売るというビジネスが大きく変わってきました。音楽を販売する形態が多様化してきたんですね。もちろん、いろいろな形態を選べるようになったということは、リスナーにとっても音楽を送り出す側の我々にとってもいいことだと思っています。ただ問題は、CDの全盛時代のようには売れていないということなんです。これはなぜか？......きっと何かやれてないんではないか、と思ったんです。いろいろビジネスモデル的な話もあるのでしょうが、我々ミュージシャン、そして我々を支えてくれるスタッフやいろいろなオーガニゼーションは、やっぱりクオリティの高いものを作って、なるべく長く、いつでも聴くことができる状態にしておくことが必要なのではないか、と思って始めたレーベルがcommmonsなんです。

――どんなレーベルにもジャンルというかカラーというか、大まかな傾向がありますが、commmonsからリリースされている音楽は実に多種多様ですよね。

ジャンルにはこだわらない、スタイルにもこだわらない、もちろん年齢や国籍にもこだわらない。唯一こだわっていると言えるのはクオリティだけです。いろいろなジャンルのアーティストが集まってくれて、ポップス寄りな人もいるし、ノイズ系の人もいるし、テクノっぽい人もいて、commmonsでリリースするかどうかどうやって決めるの？と尋ねられると、クオリティとしか言いようがないんですよね。なるべく良いものをみなさんにお伝えしたいというのが基本的な発想です。

――集まって来たアーティストの作品をリリースするだけでなく、シリーズものの展開をしたり、海外のレーベルとライセンス契約を結んだりしていますよね？

ええ、シリーズものとしては「にほんのうた」と、「schola」というcommmonsの柱のように大事に思っているものを展開しています。海外のレーベルのライセンスについては、ミュージシャン同士のフレンドシップというか、僕の友達がやっているとてもいいレーベルがあるから日本に紹介しているんです。

――commmonsとして、今後どのような展開を考えているのでしょうか？

世界的に音楽ビジネスが荒波にもまれている状態なんですが、その中でcommmonsがユニークな集まりとして何をやっていけるかというと、CDだけではない、音楽の新しい届け方を意欲的にやっていきたいと思いますね。それからもちろん、新しい才能の発掘。いいアーティストがいないかなと、いつも目を光らせ、耳をそばだてています。commmonsがユニークだと思うのは、そういう新しいアーティストと出会ったとき、古いレーベルが持っている幾つかの機能のうち、一つだけを提供しようとしているところなんです。例えば音楽もデザインも自分でやるアーティストがいて、作品を自分のホームページにポンと出しても、たくさんの人に知ってもらうことはできないですよね？　それを僕らがやっているECサイト――インターネット上のお店である commmonsmartに載っけてあげるよ、とかね。そうすると人の目に触れるチャンスも少しは多くなるかもしれない。インターネットがあるとはいえ、自分の音楽を出していくときに、いろいろな交渉をする必要があるとか、やはりひとりひとりがとても苦労している現状があるんですよ。ですからそんな人たちにいろんなやり方でもって協力していきたいと思っています。とにかく才能のあるアーティストを見つけて、クオリティのある音楽をみなさんに届けるというのがcommmonsの役目だと思っていますので、今後もよろしくお願いします！

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※特典付き商品は数に限りがあり、
上限に達し次第、販売を終了いたします。