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2009/02/24 UPDATE #002

MADからソロへ―。上田剛士、新たなる挑戦 第一弾アルバム『#1』リリース記念インタビュー

世界を股に掛けて活躍してきたTHE MAD CAPSULE MARKETS(以下MAD)の活動停止から早三年。ベーシストとしてはもちろん、ソングライターとしてもバンドの鍵を握る存在だった上田剛士が、遂に我々の前に帰ってくる! AA=(エーエーイコール)という名のソロプロジェクトを始動させ、2月にアルバム『#1』をドロップするのだ。まずは、どんな経緯で彼が再び音楽を紡ぎはじめたのかを訊いてみた。すると、3年という決して短くない月日を経ただけあって、ここに至るまでには、単に「次はどんな音楽を鳴らそう?」という悩みだけではない、自分が音楽を鳴らす意味や、現代の社会的な背景も含めて、相当な熟考があったようなのだ。

「以前やっていたバンドが活動停止した時に、いろいろ見つめ直したんですね。自分がやるべきことは何なんだろう?って。音楽的なスタイルをひとつとっても、いろいろ考えてみたりもしたんです。普通のロックバンドをやろうと思ったり、一人でコンピュータの打ち込みだけでやろうとしたり。でもそれは結局、自分らしくないって気づいて。それに気づくのに、こんなに時間が掛かってしまったんです。あと、今までのバンドじゃないものをやりたくて、ずっと悩んでいたところもあって」

確かに、上田自身が築いてきたものでもあるにせよ、MADという存在は余りにも大きい。しかしMADは、パンクやテクノやヘヴィロックといったあらゆるジャンルの音楽を、時代性を持った自らのフィルターを通して表現するという、そのしなやかさが何よりも魅力だった。そして『#1』も、実にしなやかさを感じさせる作品になっている。そんな感触の通り、上田は熟考した結果「やりたいものは変わらない、それが自分らしい」ということに気づいて、現在の音楽性へ着地することができたと言う。

「(MADは)パンクバンドからはじまったわけですけど、当初から元々テクノや打ち込みにも興味はあったんですよね。だから結局、何でもありっていうのが自分だったんです。それが今の音楽性になっていると思います」

しかし、どんな音楽性に向かうか悩んだ時期はあっても、音楽を鳴らし続けるという意志はブレることはなかった。

「単純に音楽を作ることが好きだし、音楽をやってこそ、自分は意味があると思ったんですよね。でも、商業ベースで音楽を売り続けるってことは考えましたよ。リスナーに聴かせるために音楽を作るっていうことにどんな意味があるのかな?って。ただ音楽を作ったから売る、っていうのだと気持ち悪いんですよね」

自分の中で

芸術ではなく消耗品として音楽が扱われることが多いこの時代。長年、第一線で音楽活動をしていくうちに積み重なったその違和感への打開策を、上田はAA=で明確に打ち出し始めた。その一つに、リリース先をcommmonsに決めたことが挙げられる。

「commmonsがないとこういう形をとってないかっていうと、違うと思いますけど、ただ、こういう形をとる時にcommmonsがしっくりくるというか、commmons自体の考え方が納得できたんで。音楽を商業として売っていく会社だけど、同時に環境問題とかも考えていて。お金儲けが目的じゃないレーベルだと思ったんで、それはなかなかないと思うし。自分はこう思うっていうのを打ち出しているレーベルは、自分にとっても励みになるというか。commmonsのイメージの音と自分の音はちょっと違うと思うんですけど、そういうのを越えた考えの部分が合ってると思うんで、一番いいかなって」

実際『#1』は、CDの売り上げ1枚につき100円がWWFに寄付されたり、カーボンオフセット商品だったりと、自然環境保護の姿勢も表れたパッケージになっているのだ。

「紙ジャケとか、カーボンオフセットとか、commmonsが元々やってることも多いんですけど、そういうのは自分も頷けるところで。で、寄付は、自分が音楽活動をはじめる際に、何処かにしたいっていうのはあって。自分が商品を作って、そこで利益を得た時に、そういうことに使いたいっていう目的があってのレーベル探しだったんで。MADの時も個人名義でTシャツを売ったりとかはしてたんですけど、こういう自分の音源で行うことは初めてですね。そこを自分の音楽活動の中心だと思ってやることが、意味があると思いました」

自分がやることにピントをきちんと合わせていたい

なお、気になっている人も多いことだろう、AA=というプロジェクト名の由来。ここにも、環境保護と同様、現代社会の歪みを言い当てているように感じられる意味が込められている。きっかけは、ジョージ・オーウェルの小説『動物農場』。その冒頭に書いてある"ALL ANIMALS ARE EQUAL"――全ての動物は平等であるという一文。「その意味が単純にいいなと思って」、AA=と名付けられたのだ。小説の内容は端的に言うと、権力によって社会が腐敗していくストーリー。そこに対する反発も込められているのではないだろうか、と思わずにはいられない。

「小説自体は、ソビエト時代の物語なんだけど、今の時代でも全然当てはまるところはあると思っていて。自分もたくさんの動物の中の一つであるっていうことを言いたいんですよね。でも、言ったところで、その先に何があるかはわからないんだけど。今の時代への危機感というよりは矛盾感ですね。自分が嫌なことは嫌だって言いたいんです」

PRESENT

抽選で10名様にAA=直筆サイン入りポスターをプレゼント

commmonsmartでAA=『#1』をご購入されたお客様の中から抽選で10名様に、AA=直筆サイン入りポスターをプレゼントいたします。

【購入期間】
2009年3月31日(火)まで

※これまでご購入された方も抽選対象に含まれます。
※当選者の発表は、プレゼントの発送をもって代えさせていただきます。

CD

#1

AA=
#1

MORE DETAIL

MADの頭脳・上田剛士のソロ第一弾アルバムは、パンクを基盤にプログラミングやへヴィロックなど、さまざまな音楽スタイルを融合した一枚。
破壊力あるサウンドがMADを彷彿とさせつつも、耳に残るメロディラインと象徴的な歌詞に、彼の純然たるメッセージと開かれたモードが感じられる、新たな傑作。

 

iTunesでソロ第一弾シングル好評配信中。
※このシングルは配信限定商品になります。

 


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